シュヴァルグラン&何も知らないトレーナーVSデリヘルVS親友
ブッキング
「俺の友達にウマ娘のトレーナーがいるんだけどさ。そいつ根っからのコミュ症だから、ずっと女の子に誕生日を祝われたことなかったんだって」
「お前が言ってるのってアイツだろ。でもさ確かシュヴァルグランを指導して3年目じゃなかったか? アイツ、担当にも社交辞令とかで祝われたことも無いん?」
「シュヴァルグランも似たような性格らしくて本人曰く祝われたこと無いらしい」
「まあ……あの性格だからなぁ」
「そんな哀れなアイツの誕生日にさ、素敵なプレゼントをしようと思ってね。デリヘルという素晴らしいものをアイツの家に贈ろうかと思ってんだ!」
「……それでデリヘル愛好家な朕が選ばれたわけですか」
◇そしてシュヴァルグランのトレーナーの誕生日当日。
「あ、あの……トレーナーさんお誕生日おめでとうございます!」パァン<〜
「お……おお」
俺はシュヴァルグランのトレーナー。そんな事実は棚に置いといて重大事件が起きた。
なんとなんと、人生で初めて母親以外の異性の子に自宅で誕生日を祝われたのだ。それも小さめなクラッカーを持っているシュヴァルに。
トレーナー涙止まらないくらい嬉しい。今まで生きていてよかったと心から歓喜した。シュヴァルは恥ずかしそうに俯いて、今回に至った経緯を語り出した。
「僕がここに通い始めてから……トレーナーさんの誕生日を祝ったこと無いなって今更になって、その……」
「うん、キミホントいいやつだなぁ。くたびれたおっさんの誕生日を祝ってくれるなんて、女神様やシュヴァル!」ピンポーン!
ん……? ドアベルがなった。
これから盛り上がってきそうなところなのに誰だろう。少し遅いけど新聞の配達かな。仕方がないので俺は玄関口を開け、望まぬ来訪者と対峙した。
「は、はい……ど、どちら様ですか?」
「平成おっぱい大学です♡」
「ほえ……?」
平成おっぱい大学? わあ確かに来訪者の胸でかぁい……
いやいや待て、おかしい。過激な服装を着こなしている巨乳のお姉さん、そもそもなんでここに来たの? 新手の押し売りか?
「ト、トレーナーさん?」
「そこにいる彼女さんは、まさかの3P?」
「え、えっ三……えっおっぱい……はえ?」
「3P……?」
俺はひたすらに状況が呑み込めず、脳内混乱を起こし一瞬思考停止。起動してすぐに3Pという言語を理解しようとして再び思考停止状態になった。
後ろで俺の太ももにへばりついて玄関の様子を見てるシュヴァルも事態を呑みこめて無いのか、ただただ困惑な顔色をしている。そんな俺たちを知ってか知らずか、玄関のお姉さんは俺を誘惑する行為を開始していた。
今もほら、巨乳プルンプルンを堂々と見せびらかしスカートをたくし上げようとしてるよこのお姉さん。子供の前で何しようとしてんだ怖いわマジで。
シュヴァルはシュヴァルで、次第にお姉さんのことをゴミを見る目で見るようになってきたし。あと見た感じ敵意も割とありそうでこっちも怖い。
玄関で敵意剥き出しシュヴァルちゃんとビッチお姉さんがいる空間で、板挟みに合う何も知らない自分。なにこの地獄は。
「えっ、えっと……へ、平成おっぱい大学ってなんですか……」
地獄、胸の悪魔、突如現れたアバズレ、空気に耐えかねた自分。
なんとか消え入る声で絞り出した言葉は、平成おっぱい大学ってなんなのかというかという質問だった。その質問にお姉さんはデリヘルと即答。
シュヴァルと俺は静かに目を見合わせ、さらに困惑。シュヴァルは不安そうな眼をしていたけど、俺は何も知らない。デリヘルにマトモな女いないし興味すらない。
ていうか、平成おっぱい大学……思い出した。数少ない親友が愛用してるデリヘルじゃないか。それはそれで、デリヘルがなんでここにいんだよどうなってんだ!
「お、俺ほんとに何も知らないんですけど……な、なんでここに……」
「(シュヴァルトレの親友名前)の依頼できました!」
彼女は元気いっぱいで犯人の名前と共にこう答えた。
俺はアイツと絶縁しようかなと割と本気で考えたものの、数少ない親友が居なくなるのは困るので電話越しに厳重注意で終わらした。
このあとデリヘルのせいでシュヴァルと変な雰囲気になったものの、両方ヘタレて手を出さずお泊まりした。