二次短編小説置き場ブログ支部byまちゃかり

主にウマ娘の短編を投稿してます。基本的にあるサイトからの自作転載となります。

担当を増やさないだと?それを肯定する理由があってたまるか!ミラ子「失礼だな純愛だよ」

「提案ッ! 担当を増やしてみないかッ」

「タダ働きはごめんだね」

「焦燥ッ!? いったい何故だ!?」

「あー電波悪い」ピッ


 相変わらず理事長は現場を分かっちゃあいない。こっちはただでさえミラ子という自称普通を語ったワガママボディを担当してるのに他の子見る余裕あるわけないだろ。

「強行ッ! 電話切られたから理事長直々に説得に来たぞ開けてくれ」ドンドン

 そうして提案を断り続けていたら、毎日説得というか脅迫をしにトレーナー室へやってくる始末。あー、辞めようかなトレーナー。

「トレーナー不足な昨今、担当を増やさない選択を肯定する理由は無い! 理事長権限で決定事項なんだ。分かったらいい加減観念するんだミラトレ!」

「どこでもドア」ガチャ


「あっこのプール、深いッ! ボボボボボボ!!ボハァッ!!ブォーッ!ボホッ!ボホッ! 助けて! 流されちゃゥボボボボボ!!」

「ボーちゃんかお前は。ほら、体支えてやるからあと15Mがんばれ」

「た↑すけて、しんちゃん! 助けドゥボボボボォ! ボホォッ!」

「よし手離したからあとは自力で頑張ってね〜」

「トレーナーさん! 話が違ボボボボボ!!」

 ミラ子はゴール直前で中指を立てながらブクブクと沈んでいった。力尽きたか、ひとまず至急救出へ向かう。
 

 ミラ子の意識あり、脈安定、眼はトロンとして顔色も紅く染まっている。まるで何かを待ってるみたいに。

 うん念のため人工呼吸数回しよう。呼吸は安定してるけど念のためだ。そう思ったが吉日、ミラ子の唇に深い深い接吻を試みた。

 ついでに舌も入れてミラ子が飲んでしまったプールの塩素を洗浄してやろう。お、生意気にもミラ子の舌が俺の舌を締め付けてきた。

 どうやらミラ子は唇を離す気はないらしい。それならばやる事は一つ、今からどっちかが酸欠するまでの試合だ。

「情熱ッ、熱が入ってるところ水を差してやろう! この学園には水泳が得意娘も沢山所属しているぞ! 是非担当にしてみないか!」

 どうだ? 苦しくなってきただろうミラ子。ついさっきまで無惨にも溺れてたもんなぁ。

「不動ッ、理事長である私がわざわざ来てやったのにまだキスをやめないのか! やるならせめてトレーナー室でやるんだ! ほら、他のウマ娘達も影響され始めてるからさ!」

 なっ、ミラ子が俺の右手を掴んで自身の胸に当ててきただと!? とんだ淫乱ウマ娘だなこのヤロー。さては動揺誘う作戦に切り替えたな?

「立腹ッ、いい加減キスやめないかミラトレ! これ以上するなら理事長権限を乱用して強制的にでもチーム作らせるぞ!」

「さっきからうるせえなぁ人様が求愛行動とってる時まで邪魔すんなよアホボケ栗毛擬きめ。誰が複数担当持つかバーーカ!」

 理事長に捨て台詞を吐きつつ、酸欠で動けないミラコを抱えながらプールを後にした。


 今日は俺の家でお好み焼きパーティをやる日。最近は三日に一回のペースでやっているそんな日だが悪くない時間だと思っている。

「監視ッ、私もお好み焼きパーティとやらに参加するぞ!」

「その執念なんなん?」

 今回は一人の栗毛のなりそこないストーカーのせいで苦痛のパーティになりそうだ。