二次短編小説置き場ブログ支部byまちゃかり

主にウマ娘の短編を投稿してます。基本的にあるサイトからの自作転載となります。

ハイポーション作ってみた〜微熱キタサンに飲ませてみる

 やぁ。

 突然だが、青ポーションに色々栄養ドリンク組み合わせてハイポーション作っていくよ。微熱で休んでいるキタサンに飲んでもらい一日も早く元気になってほしいから。

 青ポーションは常温で保存しておいた賞味期限3年ぐらい切れているものを使うぞ。これをベースに作っていこう。

 なになに、『パンツ揚げてわっしょい』君スパチャありがと。コメント来てるな〜『青ポの中身なんか黒いし、液体から固体になってない?』誤差やろ(適当)

 それじゃ早速、小さな鍋にポーション100ml入れまーす。さらに赤まむし100ml、投入! かき混ぜたらあら不思議、緑の液体になりました〜!

 エスカップ100ml、チオビタドリンク100mlも追加していきましょう。液体の色は……汚い黄色になったな。

 まあいいや。リポD100ml、リポDスーパー100mlを鍋へぶち込んだらぁ! おお、予想とは裏腹に緑茶色に変色したわ。


 おっ、『お助けわっしょい』君。10000円高額スパチャありがとう!

 コメントはどれどれ〜『トレーナーさん勘弁してください!』だと? 俺はキタちゃんだけのトレーナーだからアンタに止める権利ないし止めないでもらいたい!


 続けてアリナミンV100ml、変な動物の目玉100ml、中国で漢方に使われているセミの抜け殻を砕いたもの100g、精力剤100ml、一気に投下!

 みるみると鍋の液体は茶色になっていく。色合い的にギリ麦茶で誤魔化せるかな?

 仕上げにすっぽんエキス120粒。適量(全部)入れていきます。その粒が溶けるまでグツグツと煮ていく。そうだついでに身体に良いらしい生姜、ニンニク、鷹の爪も入れよう。


 おっ、『あたしはキタサンブラックです』君。10000円高額スパチャありがとう!

 コメント読み上げるか〜『殺す気ですかトレーナーさん? うんこ色だしで飲みたくないんですけど。なんなら匂い嗅いだだけでもあたしの人生終わりそうで芝も生えない』可哀想(他人事)

 さらにさらにスパチャ来た! 『袁傪』君スパチャありがと。コメント返信タイムタイム!『その声は、我が友、李徴子ではないか』李徴って誰だよ?


 30分煮込んでみたけど、すっぽんエキスのカプセルが溶けないのは何故だろう。苦肉の策としてフォークでカプセルに穴を開けてみる。さらに1時間弱煮込んで完成!

 結局カプセル溶けなくて、液体の色合いも茶色になったな。例えるならタピオカミルクティーみたいになってて芝生えるわ。

 不純物を取り除いたものがこちら。ふむふむ、カプセル除いたらまんまミルクティーみたいだ。


 あっ、またスパチャだ。『あたし飲みませんから』君240円スパチャありがと!

 はい、コメント返信コーナ〜!『不純物を取り除いても不純物なんですけど?』何言ってんだカプセル除いたぞ?


 そんじゃ今からライブカメラ片手に俺の担当が住んでいる寮へこれ持って突撃しますわ! 理論上ロイヤルビタージュースより栄養あるから、道中トレーナー達にお裾分けしつつ!

 リスナー達もこれが見たかったんだよな? 期待に応えまっせ〜!


栗東


「終わった……」

 トレーナーさんの緊急お料理配信地獄説。あたしは命の危機をひしひしと感じたね。あんな吐瀉物みたいなの飲んでしまったら最低でも1週間ぐらい寝込んでしまうだろう。

 すると早速ノック音と共に誰かが入ってきた。

「なんだ、ダイヤちゃんか」

「逃げようキタちゃん! 護衛の黒服達も壊滅して、大半の人達がゲロ料理の匂いだけで倒れちゃったからここも危ない!」

「…….もういいよダイヤちゃん。ありがとね、あたしの為にいっぱい人員割いてくれて」

「な、何言ってるのキタちゃん! 今から殺人料理のトレーナーがゲロを飲ませに来るってのに!」

「一緒懸命作ってくれた物を飲まない選択肢はあたしの中に無いよダイヤちゃん……トレーナーさんの好意を無駄にしたく無いんだ」

「キタちゃん……」

 あたしは最早諦めの極地にいた。幸いなことにトレーナーさんの料理を食べるのは今回が初めてではないし、死ななければいいかなって感覚になっている。

「あたしのトレーナーさんは料理だけ壊滅的に出来ない欠点さえ無ければ完璧なんだけどね。そういえば前に塩と砂糖を間違えたケーキを作ったりもしてたなぁ……」

「気を保ってキタちゃん! ほら、やっぱり逃げようよ!」

 ダイヤちゃんはあたしの身体を揺らして説得しているけど、もう遅い。


「やぁ」ガチャ、バタン


 あたしは運命を受け入れた。このあとどうなったかは、ご想像にお任せしたい。その後の顛末を一つだけ開示するとしたら、あたしは一週間高熱にうなされて寝込んだこと。それだけだ。